Pinterestは2026年7月29日、クリエイターが自身のAmazonストアフロントをPinterestアカウントへ直接連携できる新機能を日本で発表しました。連携後、対象となるAmazon.co.jpの商品をピンにタグ付けすると、アフィリエイトリンクが自動的に適用されます。

この発表はクリエイター向けですが、Amazonで商品を販売するブランドや出品者にも関係があります。Pinterest上の商品発見からAmazonの商品詳細ページまでの導線が短くなり、クリエイターとの連携施策を設計しやすくなるためです。

ただし、出品者がSeller CentralやAmazonブランドストアをPinterestへ直接接続する機能ではありません。本記事では、Amazon出品者に期待できるメリットと、活用時の注意点を公式情報から整理します。

PinterestとAmazonストアフロントの連携機能とは

今回の機能は、Amazonインフルエンサープログラムに参加する対象クリエイターが、自身のAmazonストアフロントとPinterestのビジネスアカウントを連携する仕組みです。

連携によって、次の3つが可能になります。

  1. PinterestプロフィールにAmazonストアフロントのアカウント名を表示する
  2. ピン作成時にAmazonフィルターからAmazon.co.jpの商品を選んでタグ付けする
  3. タグ付けした商品へアフィリエイトリンクと開示表示を自動適用する

従来必要だったアフィリエイトリンクの作成やコピー&ペーストを減らし、Pinterest上での商品紹介からAmazonへの導線を作りやすくします。プロフィールからクリエイターのストアフロントも確認できるため、一つの商品だけでなく、テーマ別に選ばれた商品群へ接触する機会も生まれます。

利用条件と連携手順

Pinterest公式ヘルプによると、Amazonストアフロント連携には、Pinterestのビジネスアカウント、Amazonインフルエンサープログラムへの参加、Amazonストアフロントが必要です。また、Pinterest側で連携対象となるクリエイターでなければなりません。

Amazon公式ヘルプでは、Amazonインフルエンサープログラムへ新規登録する際に使用できるソーシャルメディアとしてFacebook、Instagram、YouTube、TikTokが案内されています。2026年7月30日時点では、Pinterestだけを使って新規登録できるとは案内されていません。すでに参加資格とストアフロントを持つクリエイターが、Pinterestを追加チャネルとして連携する理解が安全です。

連携はPinterestのビジネスアカウントから「設定」「アカウント連携」「Amazonストアフロント」の順に進み、Amazon側で認証します。複数国のストアフロントを持つ場合はPinterestアカウントの所在地に合うものが自動選択され、任意には選べません。

Amazon出品者に期待できる3つのメリット

1. PinterestからAmazon商品への外部流入を増やせる

画像や動画からアイデアを探すPinterestに商品タグが付くことで、利用シーンに関心を持ったユーザーがAmazonの商品へ移動しやすくなります。インテリア、家電、ファッション、美容、食品、ギフトなど、見た目や使い方を伝えやすい商品では、Amazon内の検索広告だけでは接触しにくい検討初期の入口になります。

2. クリエイター施策のリンク管理を軽くできる

商品提供や投稿制作を依頼する際は、商品URL、アフィリエイトリンク、掲載ルール、開示方法の確認が必要です。今回の連携では対象商品のリンクと開示表示が自動適用されるため、リンク作成と貼り付けの工程を減らせます。

ただし、ブランド名、商品画像、訴求、レビュー表現、価格や在庫の扱いは別途確認が必要です。自動表示がAmazonやPinterestのポリシー確認を不要にするわけではありません。

3. 単品紹介から関連商品の発見へ広げられる

ピンの商品タグは単一商品の導線ですが、PinterestプロフィールにはクリエイターのAmazonストアフロントも表示できます。出品者は主力商品だけでなく、使用シーン、季節、悩み、セット利用などのテーマで複数ASINを提案すると、商品群として発見される機会を作れます。

AmazonストアフロントとAmazonブランドストアの違い

今回の「Amazonストアフロント」は、Amazonインフルエンサープログラムの参加者がおすすめ商品を紹介するクリエイターのページです。一方、Amazon Adsの「ブランドストア」は、Amazonブランド登録を行った出品者、ベンダー、代理店が自社ブランドと商品を紹介するページです。

比較項目

インフルエンサーのストアフロント

Amazonブランドストア

運営者

対象クリエイター

ブランド登録済みの出品者・ベンダー・代理店

目的

おすすめ商品とアフィリエイト収益

自社ブランド・商品群の訴求

Pinterest新機能

今回の直接連携対象

直接連携対象ではない

商品構成

クリエイターが対象商品を選ぶ

ブランドが自社ASINを構成

主な計測

Pinterest/アフィリエイト側

ストアインサイト、広告、タグ付きURL

出品者が活用する場合は、クリエイターのストアフロントを自社で操作するのではなく、「誰に、どの商品を、どの利用シーンで紹介してもらうか」を設計します。自社のブランドストアは、Amazon内でブランドや商品群を伝える別の受け皿として整備します。

クリエイター施策への活用手順と効果測定

最初は次の5点を決め、小さく検証するのが現実的です。

  1. 対象ASIN:Pinterestで利用シーンを説明しやすく、在庫と商品詳細ページが整った商品を選ぶ
  2. クリエイター:投稿テーマ、コンテンツの質、Amazonストアフロント、新機能の利用可否を確認する
  3. 企画テーマ:「新生活の収納」「夏の旅行準備」など、商品名ではなく検索される利用場面から作る
  4. 制作ルール:必須訴求、禁止表現、商品タグ、ブランド素材、開示表示を確認する
  5. 計測項目:投稿日、ピンURL、対象ASIN、他の広告・セール変更を同じ記録に残す

Pinterest側ではインプレッション、保存、アウトバウンドクリックなどを確認します。Amazon側では対象ASINのセッション、ユニットセッション率、注文数、売上、在庫推移を確認します。共有可能な場合は、クリエイター側のアフィリエイト指標も照合します。

今回の公式発表だけでは、Pinterestの投稿成果が出品者のAmazon Ads管理画面へ自動統合される仕組みは確認できません。売上増加をすべてPinterestの効果とみなさず、他施策との重なりを記録して判断します。

また、ピンがクリックされても、Amazonの商品詳細ページで画像、タイトル、A+、レビュー、価格、配送予定が十分でなければ購入につながりません。外部流入と、商品ページのCVR改善、在庫計画、Amazon広告を一つの検証として扱うことが重要です。

まとめ

PinterestとAmazonストアフロントの連携は、クリエイターの商品紹介からAmazon.co.jpの商品発見までの手間を減らす機能です。出品者が直接操作する機能ではありませんが、クリエイター経由の外部流入、利用シーンの訴求、関連商品の発見を強化する選択肢になります。

活用時は、クリエイター選定、Pinterest向けクリエイティブ、対象ASIN、商品詳細ページ、在庫、効果測定を一つの施策として設計してください。

GoalTechでは、Amazonの商品ページ、ブランドストア、広告クリエイティブ、広告運用、外部流入後の計測設計を横断して整理しています。Pinterestを含むクリエイター施策からAmazonでの購入までを設計したい場合は、お気軽にご相談ください。

出典・参考文献

本記事は2026年7月30日時点の公式情報をもとに作成しています。機能の表示、対象クリエイター、対象商品、紹介料、ポリシーはアカウントや時期によって変わる可能性があります。