Amazonプライムデーは、7月13日(月)23時59分に終わった瞬間で広告運用が終わるわけではありません。セール中に増えた閲覧、クリック、Brand Store訪問、新規顧客、購入者リストをどう使うかで、翌週以降の売上と広告効率が変わります。
この記事では、Prime Day広告モニタリング表で集めたデータをもとに、終了後2週間の追客表、Display ads・リマーケティングの使い方、予算と入札の戻し方を整理します。期間中の予算設計はPrime Day広告予算表、検索語句の整理はPrime Day検索語句・除外キーワード表もあわせて確認してください。
終了後の追客まで見据える場合:Prime Day中のクーポン・Deals訴求とDisplay adsの使い分けはPrime Dayクーポン・Deals・割引と広告の連動表も確認してください。
Prime Day後2週間を追客期間にする理由
Amazon AdsのPost-event advertising strategy guideでは、ホリデーイベントの最終日は終わりではなく、次の戦略の始まりだと説明されています。イベント後の期間は、成果を分析し、入札やメッセージを調整し、次の購入につなげる機会です。
Prime Day中は、通常より多くのユーザーが商品詳細ページ、Brand Store、検索結果、特集ページを行き来します。全員がその場で購入するわけではありません。Amazon AdsのDisplay ads audiencesガイドでは、買い物を始めてから購入まで平均6〜7日かかると説明されています。つまり、終了直後の数日間は、まだ検討中のユーザーが残っている前提で追客を考える価値があります。
期間 | 主な目的 | 見るデータ | 打ち手 |
|---|---|---|---|
終了後0〜48時間 | 過熱した予算と入札を戻す | 日予算消化、CPC、ROAS、在庫、売り切れ | 一時的な増額ルールを停止し、在庫が薄い商品を広告対象から外す |
終了後3〜7日 | 閲覧者・Store訪問者を再接触する | 商品詳細ページ閲覧、Store訪問、カート投入、検索語句 | Display adsやSponsored Displayのviews remarketingを検討する |
終了後8〜14日 | 購入者の関連購入と新規顧客の定着を見る | 新規顧客、リピート購入、関連商品の売上、指名検索 | クロスセル、定番商品、補充需要向けの広告へ配分を移す |
終了後48時間で確認するレポート
まず見るべきなのは、広告を続けるか止めるかではなく、どの商品・検索語句・配信面にだけ予算を残すかです。Prime Day期間中にすべてのキャンペーンを一律で増額していた場合、終了後も同じ設定を残すとCPCだけが高止まりし、通常期のROASを壊す可能性があります。
48時間以内に、次の順番で確認します。
- 予算増額・Budget rules・入札倍率・top of search調整を一覧化する
- 売り切れ、Featured Offer喪失、低在庫の商品を広告対象から外す
- ROASだけでなく、CPC、CVR、ACOS、注文数、新規顧客を同じ表で見る
- 期間中に伸びた検索語句を、継続、抑制、除外、別キャンペーン化に分ける
- Brand Store内で見られたページ、All Dealsページ、商品コレクションを次の導線に更新する
Amazon AdsのPrime Day 2026 advanced strategiesでは、キャンペーンレポートでインプレッション、クリック、売上を確認し、Prime Day前・期間中・終了後を比較することが推奨されています。短期売上だけでなく、新規顧客指標や長期的な売上指標を見ることで、イベント投資の回収を判断しやすくなります。
追客対象を4分類する表
追客は「全員に同じ広告を出す」ではなく、行動別に分けます。少なくとも次の4分類にすると、広告費を残す理由が明確になります。
対象 | 状態 | 次の訴求 | 見る指標 |
|---|---|---|---|
購入者 | Prime Dayで対象商品を購入 | 消耗品の補充、関連商品、上位モデル | リピート購入、クロスセル売上、新規顧客比率 |
閲覧者 | 商品詳細ページを見たが未購入 | 在庫あり、セール後も使える価値、比較ポイント | 再訪、CVR、CPA、ROAS |
Brand Store訪問者 | StoreやAll Dealsページを回遊 | カテゴリ別のおすすめ、売れ筋、セット商品 | Store訪問、商品詳細ページ遷移、滞在ページ |
検索流入者 | Prime Day関連語句・カテゴリ語句でクリック | 通常期でも買う理由、指名検索、比較軸 | 検索語句、CPC、CVR、除外候補 |
Brand Storeを使っている場合は、Prime Day Brand Store直前チェックで作った特集導線を、終了後のおすすめ商品・定番商品・関連商品導線へ戻します。セール用バナーが残ったままだと、広告から来たユーザーに古い印象を与えます。
Display ads・リマーケティングの使い方
Amazon AdsのDisplay ads purchases remarketing guideでは、display ads audiencesが、購入リマーケティング、views remarketing、Amazon audiencesなどを組み合わせられると説明されています。購入者に関連商品を提案したり、商品詳細ページを見た閲覧者へ再接触したり、カテゴリ購買者へ広げたりする使い方があります。
イベント後の実務では、次のように使い分けます。
目的 | 使う候補 | 配信前に確認すること |
|---|---|---|
未購入閲覧者の再訪 | views remarketing | 対象商品が在庫あり、Featured Offerを維持、商品ページが通常期向けに戻っている |
購入者への関連提案 | purchases remarketing | 関連商品、補充周期、セット化、レビュー評価が整っている |
新規顧客の定着 | 新規顧客指標とStore導線 | 新規顧客が買った商品と次に買いやすい商品を分ける |
カテゴリ拡張 | Amazon audiences / category audiences | 広げすぎてCPCが上がらないよう、上限入札と除外条件を決める |
Display adsの基本とSponsored Display/DSP統合の考え方は、Amazon Display Ads統合ガイドで整理しています。追客を始める前に、どの広告メニューで、どの対象者に、どの期間だけ出すのかを決めてください。
予算・入札・検索語句を戻す判断
Prime Day中に予算や入札を上げたキャンペーンは、終了後に必ず通常期の基準へ戻します。ただし、すべてを元に戻す必要はありません。伸びた語句、ROASが残った商品、新規顧客獲得に効いた配信面は、継続テストの候補です。
状態 | 判断 | アクション |
|---|---|---|
売上は伸びたがROASが急落 | 通常期予算へ戻す | top of search倍率を下げ、 broad語句を抑制する |
ROASも新規顧客も良い | 一部継続 | 専用キャンペーンに分け、7日単位で上限予算を置く |
クリックは多いがCVRが低い | 検索語句を分解 | 除外キーワード、完全一致化、商品ページ改善へ振り分ける |
在庫が薄い | 広告より補充優先 | 広告停止または低入札に戻し、欠品による機会損失を防ぐ |
検索語句の整理は、Prime Day検索語句・除外キーワード表で、無駄クリックの削減と継続語句の切り分けを行ってください。
次回セールへ残すレポート項目
終了後2週間の追客が終わったら、次回のPrime Day、ブラックフライデー、プライム感謝祭に使える形でレポートを残します。単なる売上報告ではなく、次回の予算、在庫、Store、検索語句、追客設計に使える粒度が必要です。
- 通常期、先行セール、本番、終了後2週間のセッション、売上、広告費、ROAS、ACOS
- 新規顧客数、新規顧客売上、リピート購入、関連商品購入
- 予算切れが発生したキャンペーンと時間帯
- 伸びた検索語句、除外した語句、次回専用キャンペーン化する語句
- 在庫切れ、Featured Offer喪失、商品ページのCVR低下が起きたSKU
- Brand Storeの流入ページ、離脱ページ、商品詳細ページ遷移
- Display ads・リマーケティングで再接触した対象と成果
この表があると、次回イベント前に「どの商品へ何日前から何%予算を増やすか」「どの語句を除外して始めるか」「どのリマーケティング対象を残すか」を短時間で決められます。
出典・参考文献
- About Amazon Japan「プライムデー2026は、7月10日(金)〜13日(月)に開催」
- Amazon Ads「Prime Day 2026: Advanced strategies to help drive business growth」
- Amazon Ads「Post-event advertising: Transform your holiday campaign insights into sustainable growth strategies」
- Amazon Ads「Guide to display ads views remarketing and lookback windows」
- Amazon Ads「What is remarketing?」