押さえたい3点
- Review Requestsは、商品を購入したお客様へAmazon内の広告で評価・レビュー投稿を促す新しいAmazon Adsの機能です。米国で2026年10月下旬にオープンベータ開始予定です。
- 2026年10月5日時点で日本提供は未確認です。日本語の紹介ページがあっても、日本の広告アカウントで使えることを意味しません。
- Seller Centralの「レビューをリクエスト」やAmazon Vineとは、接点・対象・費用の考え方が異なります。導入前に対象ASIN、ポリシー、予算、増分効果の確認方法を分けて設計します。
Amazon Adsは2026年9月29日、レビュー獲得を支援する広告商品「Review Requests」を発表しました。最近商品を購入したお客様にAmazon内でレビュー投稿を案内し、星評価はワンタップ、文章・画像・動画の投稿は任意という仕組みです。
名称がSeller Centralの「レビューをリクエスト」と似ていますが、同じ機能ではありません。本稿は、提供範囲、既存手段との違い、日本向けの確認票を整理します。新商品全体の広告設計はAmazon新商品ローンチの広告戦略も参照してください。
1. Review Requestsは購入済み顧客へ表示する広告
Review Requestsは、新規顧客の獲得を主目的とする広告ではなく、最近その商品を購入したお客様にAmazon内でレビュー依頼を表示します。公式発表では、投稿されたレビューは商品詳細ページに表示されると説明されています。
広告主はAmazon Ads Agentでキャンペーンを作成し、他のAmazon Adsキャンペーンと同様に入札と予算を設定します。Amazon Ads Unified APIもアクセス先として案内されていますが、詳細はAmazon Adsアカウントチームへの問い合わせが必要です。日本アカウントでのAPI権限・提供時期は未確認です。
公式発表では、最近購入したお客様に広告を表示し、ワンタップの星評価から、任意の文章・画像・動画付きレビューへ進む体験が示されています。
広告を表示すれば高評価になる、または売上が増えるという保証はありません。依頼対象は認証済み購入者で、公式発表では広告主が評価内容を選択する機能は確認できません。
2. 米国ベータの対象条件と、まだ分からないこと
専用のリリースページは、Review Requestsを米国で2026年10月下旬にオープンベータ開始予定としています。日本語の概説ページには「2026年11月の開始予定」とありますが、地域は明示されていません。提供地域を具体的に示す専用ページでは米国だけが掲載され、他市場は将来追加予定です。したがって、日本向け提供開始日は未確認です。
確認済みの対象条件は次のとおりです。
- 登録済みの出品者またはベンダーであること。
- 広告コンソールのアカウントが良好な状態で、進行中のポリシー違反がないこと。
- 対象商品の評価・レビュー合計が1,000件未満であること。
- キャンペーン作成時と配信中に適格性が確認され、1,000件に達すると当該商品の配信が自動的に一時停止すること。
一方、課金単位、最低予算、推奨入札、利用できるレポート項目、アトリビューション、日本での申込条件は公式ページに記載されていません。「他のキャンペーンと同じ入札・予算コントロール」という説明だけから、CPC課金や特定の最低額を推測しないでください。利用可能になった時点で、管理画面またはAmazon Ads担当者から確認します。
3. 「レビューをリクエスト」・Vineとの違い
レビュー獲得の3手段は、同じ表で役割を分けると判断しやすくなります。
手段 | 主な接点 | 主な対象 | 費用・条件の考え方 | 2026年10月5日時点の日本向け判断 |
|---|---|---|---|---|
Review Requests | Amazon内の高トラフィックページに出す広告 | 最近購入したお客様。商品は評価・レビュー合計1,000件未満 | 入札・予算を持つ広告。詳細な課金仕様は未発表 | 日本提供は未確認 |
Seller Centralの「レビューをリクエスト」 | 注文詳細から送る定型メール | 注文ごとに1回、配達後5〜30日以内。商品レビューと出品者評価を同時に依頼 | 広告キャンペーンではなく、Amazon所定の文面を使う | 日本の公式Helpで案内 |
Amazon Vine | Vine Voicesに商品を無償提供し、レビューを得るプログラム | 新商品・レビューの少ない商品などの資格、ASIN条件、登録区分を確認 | レビュー件数や投稿時期は保証されない | 利用可否と最新条件を対象ASIN・Seller Centralで確認 |
Seller Centralの公式Helpは、中立的なレビュー依頼を認める一方、報酬の提供、高評価だけの依頼、レビューの変更・削除依頼を禁止しています。第三者に依頼する場合も出品者側に責任が残ります。Review Requestsを使えるようになっても、この原則が消えるわけではありません。
購入者との連絡ルールやレビュー対応の背景は「Contact Customer」削除報告から考えるレビュー対応も確認してください。
4. 導入前に決める判断基準と効果測定
Amazonは、米国のクローズドベータでReview Requestsを使用した商品が、テスト前と比べて週あたり約3倍の評価・レビューを得たと説明しています。ただし、対象は2026年6月3日から21日までのAmazon内部データです。対象商品数や広告費、季節性、比較設計は公開されておらず、すべての商品で3倍になるという意味ではありません。
利用可能になったら、次の順で小さく検証します。
- 対象ASINを固定する。 レビュー件数だけでなく、在庫、価格、販促、セッションの変化も記録します。
- 開始前の基準値を残す。 少なくとも数週間の週次評価数・レビュー数を保存し、開始後と同じ曜日単位で比較します。
- 広告費と増分を分ける。
開始後の週次件数 − 開始前の基準値を増分候補とし、広告費 ÷ 増分候補を1件あたり費用の参考値にします。増分が0以下なら費用対効果を算出しません。 - 売上への因果を断定しない。 レビュー増加とCVR・売上の変化を並べても、価格改定やセール、流入増加が同時に起きていればReview Requestsだけの効果とは言えません。
- 停止条件を決める。 予算上限、検証期間、ポリシー警告、在庫不足、費用上限を事前に定めます。
この測定方法はGoalTechによる運用案で、Amazon公式の効果測定仕様ではありません。実際のレポート項目が公開されたら、計算方法を合わせて更新します。
日本の運用担当者が今準備すること
日本では利用可能と確認するまで予算や成果を確定せず、次の確認票を用意します。
- 対象マーケットプレイスと広告アカウントに機能が表示されているか。
- 出品者/ベンダー、アカウント状態、対象ASINのレビュー数が条件を満たすか。
- 課金単位、最低予算、入札、表示先、配信対象、レポート項目を画面で確認できるか。
- Seller Centralの定型依頼やVineと、対象・時期が重複していないか。
- 高評価の誘導、インセンティブ、変更・削除依頼を含まないか。
- 開始前の基準値、承認者、予算上限、停止条件、結果の読み戻し担当が決まっているか。
複数ASINのローンチ計画とレビュー広告を整理したい場合は、GoalTechへご相談ください。
出典・参考文献
確認日: 2026年10月5日。ベータの開始時期、対象地域、適格条件、料金、画面項目は変わる可能性があるため、導入時にも公式ページとアカウント画面を確認してください。