Amazon Adsは2026年8月7日、Ads Planner内のAds Agentに「オムニチャネルキャンペーン推奨」を追加しました。Amazon DSPの認知向上キャンペーンを計画する際、Streaming TV、オンライン動画、ディスプレイ、音声広告をどう組み合わせればリーチを広げやすいかを、会話形式で検討できる機能です。
ただし、現時点の対象は米国のセルフサービスAmazon DSPを使う認知向上キャンペーンのみです。Amazon DSPやAds Agentの別機能が日本で使えても、この推奨機能まで利用できるとは限りません。
要点
- Ads Agentが4つの広告フォーマットの組み合わせを提案し、単一形式との比較や形式追加時のリーチ拡大を予測する
- 現在の対象は、米国のセルフサービスAmazon DSPで実施する認知向上キャンペーンに限定される
- 日本の広告主は、機能の提供開始を待つ間も、目的・予算・対象者・形式別素材を整理し、同じ比較軸でメディア計画を準備できる
Ads Agentのオムニチャネル推奨とは
新機能は、Amazon DSPのAds PlannerでAds Agentに質問すると、指定したオーディエンスと予算に対して、どのフォーマットの組み合わせがインクリメンタルリーチを伸ばしやすいかを提示します。たとえば「認知向上キャンペーンで、Streaming TVとオンライン動画に音声広告を追加するとリーチはどう変わるか」と尋ね、計画中に形式別の予測を比較できます。
インクリメンタルリーチは、すでに選んだ形式だけでは接触しにくい、新たなオーディエンスへの到達分です。AIを用いたリアルタイム予測で、2つ目、3つ目の形式を追加したときの広がりを計画段階で比べられます。
確認項目 | 2026年9月9日時点の条件 |
|---|---|
対象地域 | 米国 |
購入形態 | Amazon DSPセルフサービス |
キャンペーン目的 | 認知向上 |
対象フォーマット | Streaming TV、オンライン動画、ディスプレイ、音声 |
利用場所 | Amazon DSPのAds Planner内にあるAds Agent |
利用開始 | 対象アカウントでは追加設定・オプトイン不要 |
Amazon内部データ(米国、2025〜2026年)では、マルチフォーマットは単一形式比で3倍のインクリメンタルリーチ、形式間の重複は5%未満でした。これは集計値であり、個々の成果を保証しません。
4つの広告フォーマットをどう使い分けるか
オムニチャネル設計では、各フォーマットを同じ広告枠として扱うのではなく、接触場面とクリエイティブの役割を分けます。
フォーマット | 主な接触場面 | 計画時に確認したいこと |
|---|---|---|
Streaming TV(STV) | 自宅の大画面で見るストリーミングコンテンツ | 映像と音でブランドを伝え、世帯リーチを広げられるか |
オンライン動画 | Web・アプリのインストリーム/アウトストリーム | 短い視聴機会で伝わり、STV以外を補えるか |
ディスプレイ | Amazon内外のサイトやアプリ | 接触機会を広げ、動画接触後の想起を支えられるか |
音声 | Amazon Musicなどのリスニング時間 | 画面を見ない場面で新たな接触を得られるか |
最適な配分は、オーディエンス、予算、期間、在庫、素材で変わります。STVとオンライン動画の違いはPrime Video広告・Amazon DSP・CTVの比較で、全体像はAmazon DSPの基礎で確認できます。
同じ映像の一律転用では、画面や視聴状況に合わない場合があります。形式別に尺、見せ方、音声、CTAを設計し、動画・画像制作ガイドも参考に素材を準備します。
リーチ予測を意思決定に使う5つの手順
リーチ予測は、複数案を共通条件で比較するために使います。
- 目的と前提を固定する 目的、対象オーディエンス、地域、期間、総予算を決め、比較中は条件をそろえます。
- 単一フォーマットを基準にする STVだけ、オンライン動画だけなどの予測を基準にします。
- 2つ目・3つ目を追加して差を見る 総リーチに加え、新たに広がる人数と重複を見ます。増分が小さければ予算配分も見直します。
- 実行可能性を確認する 在庫、出稿条件、素材、ブランドセーフティ、フリークエンシーを確認します。
- 予測と実績を分けて記録する 採用案、予測値、理由を残し、配信後のリーチやフリークエンシーとの差を次回へ反映します。
たとえば「25〜44歳へ6週間・一定予算で認知を広げたい。STV単独と、STV+オンライン動画+音声の推定リーチを比較して」と条件を具体化します。最終判断では費用、在庫、制作期間、計測方法も確認します。
日本の広告主が押さえるべき提供範囲
Amazon DSPは日本で利用でき、メディアプランからのキャンペーン作成も2026年4月に日本・日本語を含む地域へ拡大しました。一方、8月発表のオムニチャネル推奨は米国限定です。Ads Agentの基本と日本での利用条件と合わせ、機能別に提供地域を確認してください。
Amazon広告のAI機能を全体から整理したい場合は、Amazon広告のAIエージェント完全ガイドも参照してください。オムニチャネル推奨は、その中でもAds Plannerで認知向上キャンペーンのリーチを計画する機能です。
機能・サービス | 日本での状況 | 注意点 |
|---|---|---|
Amazon DSP | 利用可能 | 購入形態や契約条件は個別確認 |
メディアプランからのキャンペーン作成 | 日本・日本語を含む地域へ拡大済み | 今回の推奨とは別機能 |
オムニチャネル推奨 | 日本向け提供は未発表 | 米国セルフサービスDSPの認知向上限定 |
検討・コンバージョン目的の推奨 | 今回の発表では対象外 | 公式発表では将来の更新予定。開始時期は未公表 |
日本では、対象者と認知目標を明文化し、4形式ごとに素材と接触場面を棚卸しできます。単一形式と複数形式を同じ条件で比べる準備があれば、提供範囲が変わった際の判断も早められます。
Amazon DSPの配信設計や複数フォーマットの素材・計測にお困りなら、GoalTechへご相談ください。利用地域と目的に沿ったメディアプランへ整理します。
出典・参考文献
- Amazon Ads「Ads Agentのオムニチャネル推奨でリーチを最大化」(2026年8月7日)
- Amazon Ads「Amazon DSP」
- Amazon Ads「Amazon DSP campaign setup expands globally in eighteen languages」(2026年4月16日)
- Amazon Ads「プログラマティック動画広告ガイド」
- Amazon Ads「音声広告の仕様」
※提供地域・対象機能は変更される場合があります。利用前にAmazon Adsの最新情報と、ご自身のアカウント画面をご確認ください。